山葡萄ワインの魅力

    2023/02/14

    山ぶどうワインの魅力【山ぶどうの特徴を活かしたワイン】

    山ぶどうの特徴を活かしたワイン【山ぶどうワインの魅力】 小坂町の火山灰土壌と冷涼な気候が良質な「山ぶどう」を育みます、地域の財産山ぶどうの「特徴」「栽培」「醸造」をまとめました

    山葡萄の特徴【強み】

    | 山ぶどうは古来より滋養強壮の貴重な栄養源として愛飲されてきました

    山ぶどうは、古くは「古事記」にもその名前が記されている日本古来の在来種です。
    山ぶどう(日本の山ぶどう)は当初は栽培目的のための品種ではなく、野山に自生する野生のぶどうでした。

    日本がルーツと言われているもののほか、中央アジアより渡ってきたと思われるものなど、特に寒冷な地域、北海道から本州の山間部に多く自生しています。

    山ぶどうはその栄養価の高い果実として、ツキノワグマやヒグマが自生している山ぶどうを食べて冬眠に入ると言われています。

    | 山ぶどうは栽培が不安定・・・収穫されたぶどう一粒から僅かな果汁しか採れません

    山ぶどうは一般的なぶどう品種に比べて、種は大きいものの、粒が小さく一センチ程度と小ぶりなのが特徴です。
    ですので、収穫されたぶどう一粒から僅かな果汁しか採れません。ぶどうは通常2年ほどで栽培開始から収穫となりますが、山ぶどうは実に3倍で、6年を要します。
    しかも山ぶどうには雄雌があるため、自家受粉ができないことがあるため果実を実らせるにはとても苦労します。
    そこで、山ぶどうの特徴を生かしつつ安定生産が可能で、日本の風土に合う上質なワイン専用種の開発を目指し、日本葡萄愛好会創始者の故・澤登晴雄氏(1916~2001年85歳没)によって「山ぶどう」交配品種が育成されました。

    | 山ぶどうは通常ぶどうに比べてポリフェノールが約8倍多く含まれています

    ぶどう自体が元々ポリフェノールが多く含まれる果実ですが、山ぶどうの濃い赤紫色は、抗酸化物質ポリフェノールが通常のぶどうの約8倍含まれていると言われています。中でも強い抗酸化力でアンチエイジング効果を期待できるプロシアニジン量が多く、活性酸素の生成を抑え血液をサラサラにし、血圧をさげるとも言われています。
    さらに通常のぶどうに比べ鉄分、カルシウム、カリウム、食物繊維は3~7倍βカロチン、ビタミンEは10倍、疲労回復を助けるといわれるリンゴ酸等の有機酸を豊富に含みます。人間の健康に欠かせない栄養素が豊富に含まれています

    山ぶどう栽培

    | フロー(FLOW:流れ)

    剪定(11月~12月)

    雪の多い小坂町ですので、棚に雪が積もりにくい状況にするため、11月から剪定が始まります。1本1本前年の樹勢を確認しながら、来年の芽の数を決め慎重に剪定を行います。

    展葉(5月上旬)

    サクラが見頃を迎える季節になりますと、ぶどうの芽が膨らみ今年の葉が開いてきます。まるで花が咲いたように農園全体が明るく鮮やかになり、秋の実りが待ち遠しい季節が訪れます。

    開花(6月下旬~7月上旬)

    開花の季節。気候が穏やかで太陽をいっぱい浴び、結実が良くなるように祈ります。1年の中で一番大切な時期。雨が多くなったり、低温がこの時期の大敵です。

    果実肥大期(7月~8月)

    開花期の気候が温暖であれば生育が順調に進み、果実が地下から養分をたくさん吸い上げて、果実が肥大していきます。

    果実着色期(8月中旬~9月)

    夏の十分な日照と地下からの養分で肥大した果実が、色付きはじめる季節。適正な葉数の確保と枝の伸びを抑えることで、着色促進と糖度上昇を促すことが重要になります。

    収穫期(9月上旬~10月下旬)

    果実の収穫が一斉にはじまる季節。「小公子」九月上中旬収穫、「ワイングランド」十月中下旬収穫、「岩木山葡萄(いわきやまぶどう)」十月下旬収穫。

    落葉期(11月~12月)

    果実の収穫が終わり、樹々も農園もやっと一息つく季節。樹々の枝の中の養分(樹液)が越冬のため地下の根に降りると落葉が始まり、ぶどうの休眠期に入ります。

    山ぶどうワイン(赤ワイン)の醸造

    | フロー(FLOW:流れ)

    収穫

    十和田湖樹海農園では、一房一房、人の手で丁寧に摘みとりされています、人がぶどうの状態を見ながら収穫するため、腐敗果や未成熟果の混入を未然に防ぎ、高品質なワイン用のぶどうが収穫されています。ワイナリーから農園までは約2キロの距離と近いため、収穫されたぶどうは新鮮な状態でワイナリーに運ばれます。

    除梗・破砕:じょこう・はさい

    梗(こう)は、ぶどうの粒がついている小さな枝のことですが、ぶどうは梗に果粒がついて房になっていますが、その梗と果粒を分離する作業です。除梗破砕機に、ぶどうを通して除梗しながら、果汁が流出しやすいように、ぶどうの果皮が裂ける程度に軽く潰します。これによって、梗の持つ不快な香りや味がワインにつくことと、ワインが薄くなってしまうことを防ぎます。またタンク内のスペースを、有効に利用することもできます。

    発酵

    果皮や種子を一緒にして酵母を加え主発酵させます。ぶどうがワインに変身する過程そのもので、醸造、ひいてはワイン製造全体の中で、もっとも中心的な過程です。発酵の期間は通常1~3週間くらいで、酵母がぶどうの糖分をアルコールと炭酸ガスに変換します。このときアルコール以外にもいくつかの香気成分が生成され、ワインの質を大きく左右します。

    圧搾:あっさく・搾汁:さくじゅう

    圧力をかけて搾り、果汁やワインと固形分(種や果皮)を分離する作業です。ぶどうから自然に流れ出たワイン(フリーランジュース)を分けた後に、軽くぶどうをプレスしてワインを絞ります。繊細な味わいのフリーランジュースと、色濃いが雑味が多いプレスワインは、仕上がるワインのコンセプトによって使い分けます。

    澱引き移動

    酵母や酒石酸塩が沈澱して滓となり下に沈殿します。上澄みを別の容器に移し、澱と分離させます。上澄みだけを別のタンクに移して後発酵させます。最後に静置し、ろ過をして清澄化を行います。(無濾過ワインについては上澄みをそのまま瓶詰めします。)

    瓶詰め熟成

    「瓶詰め」した若いワインを、一定期間ワイナリーのコンセプトに合致したワインに「熟成」(変化)させていきます。ワイン自体が時間と共に変化しますので、最高のタイミングでリリース出来るようにその様子を慎重に見守ります。

    小坂七滝ワイナリー「山ぶどう系品種ワイン」

    | 赤ワインとしてワイナリーでは、ワイングランド・小公子・岩木山ぶどう・ヤマソービニオン・ニホンヤマブドウの5品種のアイテムを展開中

    小坂七滝ワイナリー:ワイングランド

    やさしく爽やかで、柔らかい風味のある人気の「山ぶどう」系品種の赤ワイン

    穏やかな口当たりほのかな甘み爽やかな酸味を連続して感じて頂けるバランスのとれたクリアーな山ぶどう赤ワイン


    小坂町の気候や土壌(火山灰土)に最も適した山葡萄系品種、優しい深みのある味わいで、フレッシュ・フルーティーな甘み清々しい酸味が広がる親しみやすい山ぶどうワイン

    小坂七滝ワイナリー:小公子

    豊かなコクと芳醇な香り、そして豊かな酸味が特徴の代表的な山ぶどう系品種「小公子」を丁寧に醸造

    多くの山ぶどう系品種の中から年月をかけて、その魅力が見いだされた貴重な品種、

    日本全国で注目されている山葡萄系品種、黒紫色をした濃厚な味わい、ポリフェノール含有量も多く、豊かな酸味が特徴

    小坂七滝ワイナリー:岩木山ぶどう

    深いルビー色、ぶどう本来の「旨味」を活かしたコクあるテイストが特徴

    山ぶどうの特徴である爽やかな酸味と果実味と

    岩木山に自生する山ぶどう、フレドニア(アメリカ種)との交配品種、

    心地よくふくよかな味わいと山ぶどうならではのまろやかな「酸」はお肉料理全般、特に牛肉や羊肉などとの相性が抜群

    小坂七滝ワイナリー:ヤマ・ソービニオン

    心地よい酸と穏やかなタンニンが特徴

    山ぶどうの特徴である爽やかな酸味と果実味と

    ヨーロッパの代表的な赤ワイン品種「カベルネ・ソーヴィニオン」の特徴である落ち着いたコクのある味わいと穏やかなタンニンも感じられる双方の特徴がバランス良く加わった赤ワイン

    小坂七滝ワイナリー:ワイングランド

    耐寒・耐病・非裂果性を備えた日本古来の品種、同山ぶどう系品種の中でも「希少価値」が高い

    アムレンジス系山ぶどう アム-ル川周辺を中心とする東北アジア一体に分布し、品質は欧州種に近く「耐寒性」に優れています。


    長年にわたり日本の厳しい自然条件に耐えてきたニホンヤマブドウは病気に強く裂果もしません

    さらに耐寒・耐病・非裂果性を備え、品質も欧州種に近いアムレンジス系山葡萄として、ワインの原料としてはとても魅力的な品種と言えます。

    (澤登晴雄著「ブドウ日本的品種・新技術より」)

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